うちの犬、どうして何も食べていないのに口をくちゃくちゃ・むにゃむにゃしているんだろう?
こんな疑問を感じていませんか?
犬が口をくちゃくちゃ・むにゃむにゃさせているのには、色々な意味や心理があります。
例えば、寝てる時や吐き気がする時にクチャクチャすることがありますが、命に関わるような怖い病気が隠れていることも・・・。
当記事で分かりやすく解説しますので、ぜひご覧ください!
犬がくちゃくちゃ・ むにゃむにゃと口を動かすのはなぜ?
犬がくちゃくちゃ・ むにゃむにゃと口を動かすのには次のような理由があります。
- 寝てる時にくちゃくちゃ・むにゃむにゃするのは夢を見てるのかも?
- 寝る前などのリラックスした状態、甘えたい、愛情表現
- 相手をなだめている、反省している(カーミングシグナルの1つ)
- 異物を噛んでいる
- 歯の生え代わり
- 口の中に違和感がある
- 口の中に病気やケガがある(老犬は要注意!)
- 吐き気(気分が優れない、胃腸の調子が悪い、車酔いなど)
- 病気:胆泥症・胆石症(たんでいしょう・たんせきしょう)の症状
- 病気:てんかんの症状(チューインガム発作)
それでは詳しく解説します。
1. 寝てる時にくちゃくちゃ・むにゃむにゃするのは夢を見てるのかも?
犬も夢を見るといわれています。
犬が寝ている時に口をくちゃくちゃ・むにゃむにゃさせているのは、美味しいご飯を食べている夢を見ているのかもしれません。
2. 寝る前などのリラックスした状態、甘えたい、愛情表現
犬は「リラックスした状態」「甘えたい」「愛情表現」のときに口をくちゃくちゃ、むにゃむにゃさせることがあります。
例えばどんなときにクチャクチャ・むにゃむにゃするのかというと、
- リラックスした状態:寝る前や撫でられているときのリラックスした状態のとき
- 甘えたい:飼い主に撫でられたりして甘えたい気分が高まっているとき
- 愛情表現:飼い主に「甘えたいのに甘えられない」という満たされない気持ちのとき
などです。
これは、子犬時代にお母さん犬の母乳を飲んでいたときの時の名残で、特に甘えん坊の犬に多いといわれています。
3. 相手をなだめている、反省している(カーミングシグナルの1つ)
犬が口をくちゃくちゃしているのは、飼い主に叱られたときなどに「もう怒らないで。反省してます」という気持ちを伝えていることがあります。
これはカーミングシグナルといって、相手または自分の気持ちを落ち着かせようとするボディランゲージ(仕草)のことです。(口をクチャクチャしているのは主に相手をなだめる仕草)
ですので、愛犬が口をクチャクチャさせていたら叱られていることは分かっていて(ストレスも受けている)一生懸命反省しているので、それ以上叱るのはやめてあげてください。
間違っても「口をクチャクチャさせて反省してないの!?」なんて叱り方はしないでくださいね。
ちなみに、口をクチャクチャさせる時と同じような心理状態(叱られていることが分かっていてストレスを受けている、相手をなだめている)のときは次の仕草も一緒にすることがあるので、観察してあげてください。
- パチパチとまばたきをしたり目を細める
- 歯をカチカチ鳴らす
- 口をパクパクと開いたり閉じたりする
- あくびをする
4. 異物を噛んでいる
犬は色々な物を口の中に入れたがるので、目を離した隙に異物をクチャクチャ噛んでいることがあります。(特に好奇心旺盛な若い犬に多い)
「異物」とは簡単にいうと「消化できないもの」です。
「異物」はティッシュ、ビニール、布、ガラス、ゴム、金属、紐、焼き鳥の串、おもちゃの欠片など色々なものがあります。
そのような異物を飲み込んでしまうと、異物の大きさや量にもよりますがお腹を開く手術をしなければいけなくなったり、最悪の場合は腸閉塞などを引き起こして命を落とすこともあります。
あまりにもずっとクチャクチャしている場合は、口の中をチェックしてください。
これは筆者が飼っていた犬の話ですが、犬がやたら口をクチャクチャさせていたことがあります。
口の中を開けて見てみたら、犬用のおもちゃの破片(かじっているうちに破壊したらしい)をずっとクチャクチャ噛んでいました。
すぐにその破片を口の中から取り出しましたが、小さなものでも犬には有害なものもあるので注意が必要です。
5. 歯の生え代わり
生後4カ月~1歳くらいまでの子犬は、ちょうど歯の生え代わり時期です。
ですので、生後4カ月~1歳くらいの時期は口の中がむず痒く感じて、クチャクチャとすることがあります。
抜けた歯が残っていることもあるので、口の中をよく確認してあげてください。
6. 口の中に違和感がある
犬は、口の中に違和感があるときに口をクチャクチャすることがあります。
例えば、
- 食べ物が歯や歯茎などに挟まったりくっついている
- 自分の被毛が口の中に入って取れない
などです。
もしクチャクチャが止まらないようなら、口の中をチェックしてあげましょう。
7. 口の中に病気やケガがある(老犬は要注意!)
犬は口の中に疾患があって、その痛み・不快感などのせいで口をクチャクチャすることがあります。
具体的には、
- 口の中の外傷
- 口内炎
- 歯周病
- 歯槽膿漏
- 口腔腫瘍
などです。
口のクチャクチャ以外にも、次のような症状はありませんか?
- 歯垢・歯石がたくさん付いている
- 口臭がある
- よだれが臭う
- よだれに血がまじっている
- 口を触られるのを嫌がる
- 口の中が赤く腫れている
- 口の中に出来物がある
- 口の中に傷がある
- 食欲がない
もし、口のクチャクチャが止まらなくて上記の1つでも当てはまれば、口の中の疾患を疑って獣医師の診察を受けてください。
特に老犬は口内環境が悪くなりやすく、歯周病などになりやすいので注意が必要です。
特に口腔腫瘍、歯周病、歯槽膿漏は命に関わる病気ですので早めの行動が肝心です。
8. 吐き気(気分が優れない、胃腸の調子が悪い、車酔いなど)
犬は気分が優れなかったり、お腹の調子が悪かったり、車酔いなどで吐き気がするときに口をくちゃくちゃするときがあります。
クチャクチャがずっと止まらないのなら、病気を疑ってみてください。
9. 病気:胆泥症・胆石症(たんでいしょう・たんせきしょう)の症状
犬は、胆泥症・胆石症(たんでいしょう・たんせきしょう)という病気にかかると、口をクチャクチャさせる症状が出る場合があります。
胆泥症・胆石症の症状は、次のとおりです。
この病気は、初期段階では症状がないことがほとんどですが、進行すると命に関わることがあるので、以下のような症状(飼い主が分かる症状)がみられたらすぐに獣医師の診察を受けてください。
- 吐く(黄色~緑色の液体や消化していない食べ物を吐く)
- 下痢(水っぽかったり泥のような便)
- 白い便を出す(脂肪便)
- 元気や食欲がなくなる
- お腹を触ると痛がる
- 口をクチャクチャする
- 歩きたがらない
- 胸が膨らむ
- 熱が出る(耳やお腹などが熱い)
- 黄疸(白目部分などが黄色い)
10. 病気:てんかんの症状(チューインガム発作)
てんかん発作の1つに、口をクチャクチャさせるという症状があります。
これを「チューインガム発作」といって、まるでガムを噛んでいるかのように口を動かすところからそう呼ばれています。
てんかん発作の症状は、
- 落ち着きがなくなる、ソワソワする
- 口をクチャクチャする(チューインガム発作)
- ヨダレが出る
- 痙攣する
- 意識を失う
などがあります。
てんかんの原因は、脳腫瘍、脳炎、水頭症、外傷による脳障害など、命に関わる病気やケガの可能性もあります。
犬が口をクチャクチャしているほかに、上記のような症状があらわれたら慌てずにその様子をスマホなどでビデオ撮影しましょう。
ビデオの記録が診断の手助けになるので、早急に獣医師の診察を受けるようにしましょう。
コメント