うちの犬がやたら舌をペロペロしてるのはなぜ?
そんな疑問はありませんか?
犬が舌をペロペロしたり舌なめずりするのには色々な意味があって、ときには重大な病気が隠れている場合があります!
当記事で詳しく解説しますので、ぜひご覧ください。
ペロペロがずっと止まらない!犬が舌をペロペロする理由や意味は?犬が口をなめるのは病気?
犬が舌をペロペロする理由・意味は次のとおりです。
- ご飯やおやつが貰えると思ったから【舌なめずり】
- ごはんやおやつを食べた後で満足している【舌なめずり】
- 相手をなだめようとしている、服従の気持ちを伝えている、自分の気持ちを落ち着かせようとしている(カーミングシグナル)【空中をなめる、自分の口周りや鼻をなめる】
- 鼻水が出ているため【自分の鼻をなめる】
- 病気や体調不良による吐き気
- 口の中に違和感がある
- てんかん発作の前兆
それでは詳しく解説します。
1. ご飯やおやつが貰えると思ったから【舌なめずり】
「犬はご飯やおやつが貰える!」と思ったときに、自分の口をペロッっと舐め回すように舌なめずりすることがあります。
犬によると思いますが、筆者が以前飼っていた犬(トイプードル)は、「ご飯だよ~」「おやつ食べたい?」と言うと、決まってペロッと舌なめずりしていました。
ビニール袋を開けるときの「カシャカシャ」という音を聞いたときに、お菓子をくれると勘違いしたのか舌なめずりしていて苦笑したことがあります(犬用のお菓子が入っているビニール袋と似た音だったからだと思います)
2. ごはんやおやつを食べた後で満足している【舌なめずり】
ごはんやおやつを食べた後に舌で口の周りをペロッとなめる(舌なめずり)のは、お腹がいっぱいになって満足している気持ちを表しています。
3. 相手をなだめようとしている、服従の気持ちを伝えている、自分の気持ちを落ち着かせようとしている(カーミングシグナル)【空中をなめる、自分の口周りや鼻をなめる】
犬が舌を出して空中をペロペロ舐める仕草や、自分の口周りや鼻を舐めるときは、相手に「落ち着いてよ」「いじめないで」「怒らないで」という懇願の気持ちや、「落ち着かなくちゃ」と自分の緊張や不安を落ち着かせようとしている気持ち、あるいは「敵意はありません」という服従の気持ちを伝えているのかもしれません。
これはいずれも「カーミングシグナル」と呼ばれる仕草で、詳しくは次のとおりです。
- 空中をペロペロ舐める ⇒ 相手をなだめようとしている、服従の気持ちを伝えている
- 自分の口周りをペロペロなめる ⇒ 服従の気持ちを伝えている
- 自分の鼻をペロペロなめる ⇒ 相手をなだめようとしている、自分の気持ちを落ち着かせている(緊張すると鼻が渇くので潤しているという説もあり)
いずれの仕草も不安や緊張などのストレスを感じている証拠なので、その直前に犬にとって嫌なことがなかったか考えてみましょう。
例えば、苦手な犬に吠えられた、力づくでブラッシングをされた、犬を長時間抱っこした、可愛がるあまりしつこくかまいすぎたなどの出来事があったかもしれません。
ペロペロの仕草から気づいてあげて、犬のストレスになることは出来る限り避けてあげましょう。
下記の一覧表は、上記3つの時と似た心理状態のときに行う仕草をまとめたものです。
上記3つの仕草の前後または同時に、下記のどの仕草を行っているかで、犬がどんな心理状態なのかをより正確に把握することができます。
犬の仕草 | 犬の仕草の心理・意味 |
パチパチとまばたきをする | 相手をなだめている |
歯をカチッカチッと鳴らす | 相手をなだめている |
口をパクパクと開いたり閉じたりする | 相手をなだめている |
片方の前足を上げる | 自分の気持ちを落ち着かせている |
身体をブルブルと振る | 自分の気持ちを落ち着かせている |
頭をプルプルと振る | 自分の気持ちを落ち着かせている |
後ろ足で身体をかく | 自分の気持ちを落ち着かせている |
あくびをする | 相手をなだめている、自分の気持ちを落ち着かせている |
しっぽを下げながら細かく振る | 服従の気持ちを伝えている |
腰を下げながらしっぽを振る | 服従の気持ちを伝えている |
耳を伏せる | 服従の気持ちを伝えている |
座り込む | 服従の気持ちを伝えている |
伏せるなどして体勢を低くする | 服従の気持ちを伝えている |
くしゃみをする | 服従の気持ちを伝えている |
相手から目をそらす | 服従の気持ちを伝えている |
口を後方に引き歯を見せない | 服従の気持ちを伝えている |
相手に体の側面を見せる | 服従の気持ちを伝えている |
してはいけない場所でウンチやオシッコをする | 服従の気持ちを伝えている |
円を描くようにして相手に近寄る | 相手を刺激しないため |
4. 鼻水が出ているため【自分の鼻をなめる】
犬も風邪を引いたような状態だったり鼻炎になると、鼻水を垂らすようになります。
そしてその鼻水が気になるので、舌を出して自分の鼻をペロペロと舐めてしまうわけです。
犬の鼻水が出る原因としては
- 鼻の中の異物(毛や植物の種など)
- アレルギーによる鼻炎
- ウイルス・細菌などによる鼻炎
- 鼻の中の腫瘍
- 進行した歯周病
などがあります。
鼻水が出ている場合は一緒にくしゃみをすることも多いので、ワンちゃんをよく観察してあげてください。
腫瘍や歯周病などの重大な病気が隠れていることもあるので、鼻をペロペロするのが止まらない、鼻水に血が混じっている、鼻水に色(黄色、茶色、緑色、白)がついている、くしゃみが続くといった症状があれば獣医師に相談してください。
5. 病気や体調不良による吐き気
犬は吐き気がするなど気持ちが悪いときに、どこかを舐めるわけでもなく舌を出してペロペロしていることがあります。
犬の吐き気の原因には、
- ストレス(引っ越し、雷や花火、トリミングや動物病院の後など)
- 中毒
- 感染症
- 胃腸、膵臓、腎臓、肝臓などの疾患や、便秘、副腎皮質機能低下症(アジソン病)、子宮蓄膿症などの病気
などがあり、内臓疾患などの大きな病気が隠れていることもあります。
このような場合は、食欲がなかったり元気がなかったりすることが多いので、注意深くワンちゃんを観察してあげてください。
何の理由も思い当たらないのに、ずっとペロペロが止まらないときは要注意です。
もし嘔吐してしまった場合は、どんなものを吐き出したのかが分かるように写真を撮っておくと、診断の手助けになります。
6. 口の中に違和感がある
犬は口の中に違和感を感じたりよだれが過剰に出たりするときは、舌を出してペロペロすることがあります。
酷い場合には、ペロペロが止まらず自分の口元をずっとなめる続けることもあるようです。
口に違和感があって舌をペロペロする原因は、おもに次のとおりです。
- 歯や口に食べたフードやおやつがくっついている
- 口の中に異物がある
- 口内炎
- 舌炎
- 歯肉炎
- 口唇の皮膚炎
- 扁桃炎など
ですので、犬がペロペロしていて、ご飯を食べなかったり食べ方がおかしいなど様子がいつもと違うときは、口の中、歯、唇などをチェックしてあげましょう。
もし、口を触られるのを嫌がったり(口内炎の症状の1つ)、口の中が赤く腫れていたり、歯に歯垢がついていたり、吐く息が臭かったりする場合は獣医師に相談して下さい。
7. てんかん発作の前兆
てんかん発作の前兆として、ペロペロと舌を出したり引っ込めたりすることがあります。
そのほか、てんかん発作の前兆には、流涎(りゅうぜん。よだれを流すこと)、ハエ噛み行動(空中のハエを噛むような仕草)など色々な行動をすることがあります。
てんかん発作は、体の一部が痙攣したり、意識を失い倒れて手足がばたつかせり、身体を強直させるなどの症状が起こります。
そのような場合には、慌てずにその様子をスマホなどでビデオ撮影しておくと診断の手助けになります。
撮影記録を持参して動物病院で診察を受けましょう。
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